避難勧告3万3000人、山間部に停電も 岩手・宮古市[2016/08/30 17:00]

 大型で強い台風10号がまもなく東北地方に上陸する見通しです。北日本と東日本の広い範囲で風速15メートル以上の強風域に入っています。住民の半数以上にあたる約3万3000人に避難勧告が出ている岩手県宮古市から報告です。

 (社会部・力石大輔記者報告)
 景勝地の浄土ケ浜は、普段であれば観光客の姿が見られるそうですが、全くその姿を見ることができません。宮古市は市役所が河口部分にあり、中心街が浸水しやすい地域にあります。東日本大震災の影響で地盤沈下が一部60センチに達した所もあるなどして、30日午前中は雨がなかったため、住民の一部は土のうを積むなどして対策を練っていました。また、漁港ではまもなくトロール船による漁が解禁されるということで準備が進んでいましたが、そちらも出られないということで係留作業が行われていました。しかし、午後2時ごろになってから雨風ともに大変、強くなってきて、そのタイミングに合わせるかのように避難勧告が出されました。午後4時現在、市内の42カ所の小中学校の避難所に439人が避難しているということです。避難所のお年寄りに話を聞くことができましたが、東日本大震災の時のように河川が氾濫して家に水が流れてこないかが非常に心配だというふうに話していました。また、山間部では停電も起きています。約800世帯で停電があり、いまだに復旧していないということです。

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