台風の動きノロノロ 千種ゆり子の天気のタネ/全国[2017/08/05 16:44]

 これからさらに風が強まってきて瞬間的には50メートル以上とトラックが横転するような風が吹く恐れがあります。台風は今種子島の南にあって動きがゆっくり。ジョギング位の速度でここ2日間位とにかく動きが遅くなっています。台風を取り囲むように高気圧が張り出していたため台風は身動きが取れない状況でした。この状態はあす朝まで続くので、まだ奄美・種子島や屋久島でも大雨に警戒が必要です。雨のエリアは北に拡大し、この後は種子島や鹿児島県広い範囲で注意が必要になります。予想雨量あす夕方までで600ミリとなかなか見ない雨の量です。気象庁のHPで誰でも見られる土砂災害の危険度を表したもので、一番危険度が高い紫が奄美大島に出ています。北を見てみると、種子島・屋久島も10分、20分前と比べて赤の危険なエリアが増えてきました。引き続き土砂災害に注意が必要です。この先の進路を見ると、あす朝には九州南部に上陸となりそうです。このあたりの海面水温を重ねてみると、台風が発達する目安の27度よりもさらに高い、30度のエリアを通っていく予想で「強い」勢力のまま近づきます。まだスピードがゆっくりなので九州でも雨が長い時間続きそうです。昼頃までは鹿児島・宮崎、大分など九州の東側中心に強い雨雲がかかり続けます。あす夜になると被災地の日田や朝倉で雨のピークになりそうです。もう一つ注意なのが高潮です。1999年9月台風によって高潮による被害が出ました。亡くなった方もいました。今回もこの時と同じように、満潮時刻と台風の接近が重なるため注意が必要です。特に注意が必要なエリアは鹿児島の湾の中、宮崎などです。満潮時刻は午前5時前後で、皆さん寝ている時間に気づかないうちに潮位が上がってくる可能性があります。今日のうちに対策をしておいてください。その後は、火曜にかけて西日本を縦断する形になりそうです。奄美では、まだ台風の中心が抜けても、南側の雨雲がかかる可能性があるので、あすいっぱい警戒が必要です。九州南部でもあすいっぱい、被災地など九州北部は月曜の昼ごろまで警戒が必要です。中国、近畿、東海は週が明けてから影響が出てきそうです。

こちらも読まれています