“豪雨”広域被害に暑さ追い打ち いまだ山から水も[2018/07/13 17:03]

 西日本豪雨から1週間が経ちました。復旧作業が続く、広島市安芸区から報告です。

 (山口豊アナウンサー報告)
 私が今、一番感じているのは、今回の被災した範囲が非常に広いということです。報道のカメラはどうしても犠牲者が出た場所、それから安否不明の人がいる場所に集中します。ただ、今回はそうした場所の間の地域でも非常に広い範囲で大きな被害が出ています。13日はその1つの場所に来ています。安芸区の矢野幼稚園では、いまだに園庭に大量の土砂が積もっていて、遊具もだいぶ土砂で隠れてしまっています。園長先生に話を聞くと、どうしても幼稚園は女性の職員で人手が足りず男の力も必要で、まだまだボランティアが欲しいと話していました。住宅街もたくさんの土砂がうず高く積もっていて、ボランティアの数が全く足りていません。そして、矢野小学校では一面に広がる校庭、パッと見ると普通の校庭に見えます。しかし、実は全部、流されてきた土砂で覆われてしまっています。一番深い所だと、1メートルも深さがあるということです。今、川のように見えるのは校庭を流れている山からの水です。それがいまだに川のようになって泥水が大量の土砂を運んできました。校庭の端の辺りで深さ1メートルというのが分かると思いますが、一番奥にある鉄棒の頭だけがわずかに見えています。大量の土砂がこの校庭全体に積もっているわけです。ボランティアが約100人来ているそうですが、とても人の手だけでは片付かないと先生も嘆いていました。私はこれまで19年前の広島土砂災害、4年前に77人が犠牲になった広島の土砂災害、その他、全国の土砂災害を見てきましたが、こんなに広い範囲が被災している場所というのは初めてです。それと暑さも非常に厳しいです。本当にこれは全国からの腰を据えた長期的な手厚い支援が必要だと感じています。

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