前回7人から間を置かず…大臣、法務省の判断とは[2018/07/26 11:49]

 オウム真理教元幹部で坂本弁護士一家殺人事件や地下鉄サリン事件などで殺人などの罪に問われて死刑が確定した13人のうち執行されていなかった6人の死刑囚について、法務省は26日朝に死刑を執行しました。今回、このタイミングで執行に踏み切ったのはどういった理由からなのでしょうか。法務省前から報告です。

 (社会部・油田隼武記者報告)
 法務省では午前11時すぎから上川法務大臣が会見を開き、今回の死刑執行について説明をしました。上川大臣は会見で「慎重なうえにも慎重な検討を重ねて執行した次第です」と淡々と話しました。また、死刑制度そのものについて「国民の多数が死刑はやむを得ないと考えている」などと述べ、「自身も執行はやむを得ないと考えている」と話しました。6日の7人の執行後、法務省では残された6人の刑の執行について検討が重ねられてきました。ある関係者は「上川大臣と法務省幹部は強い気持ちで今回の刑の執行に踏み切った」と話していて、自分が今の立場のうちに、つまり、大臣の交代や人事異動が行われる前に一連の事件の死刑囚全員の執行に踏み切る判断をしたとみられています。また、別の関係者は「松本元死刑囚の執行がされてから、残された死刑囚のなかには精神的に不安定だった者もいた」と指摘していて、間を置かずに執行せざるを得なかったという見方もあります。いずれにしても1カ月の間に13人の死刑が執行されるというのは極めて異例であり、それだけ法務省内では様々な議論が重ねられてきた形跡がみられます。

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