東電裁判 元介護職員「事故がなければ施設で…」[2018/09/20 05:55]

 福島第一原発事故で強制起訴された東京電力の旧経営陣の裁判で、避難を余儀なくされた介護施設の職員だった男性が出廷して「原発事故がなければ施設で生活できていた」と涙ながらに証言しました。

 東電の元会長・勝俣恒久被告(78)ら旧経営陣3人は、原発事故で福島県大熊町の双葉病院や系列の介護施設の入院患者や入所者に避難を余儀なくさせ、44人を死亡させるなどした罪に問われています。19日の裁判では、介護施設「ドーヴィル双葉」の元職員の男性の証人尋問が行われました。検察官役の指定弁護士からの質問に男性は「避難することで助かったと思ったので、ショックだった」「原発事故がなければ施設で生活できたと思います」「自分の無力さを感じたし、何とも言えません」と涙ぐみながら証言しました。ドーヴィル双葉では、入所者12人が避難先などで死亡しました。

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