“特急”超える暴風…“風台風24号”を今村さん解説[2018/10/01 17:14]

 台風24号は、都内で最大瞬間風速が観測史上1位になる地点がでるなど猛威をふるいました。

 台風24号は風による被害も大きく、「風台風」となりました。最大瞬間風速も記録的なものが多く出ています。沖縄や奄美方面では瞬間で50メートル以上、関東などでも40メートルを超え、東京も40メートル近い記録的な風になりました。特徴としては、台風の進路の東側で記録が集中しています。大阪は台風21号に比べると風が弱く、最大瞬間風速は17.5メートル、関西空港では27.8メートルで、台風の進路の北側にあたったことで今回は近畿では被害が小さくなりました。台風の進路の右半円は被害が大きく、「危険半円」と呼んでいます。この右半円ほど風も、雨も強まりやすいです。秒速39.3メートルを分速に直すと2360メートル、時速に直すと141.6キロとなり、特急列車並みの速さということになります。それほど、この秒速39.3メートルというのはかなりの風圧になります。このように、秒速50メートル以上を時速に換算すると時速200キロ以上になるので、新幹線並みの速さだったということになります。今回、これだけの暴風になった原因は、台風の速度自体が速くなったためです。東側は台風が進む方向と風が吹く方向が一緒になるので、その移動速度分が風速にプラスされます。今回の台風の移動速度がかなり加速しました。東日本や東北にいった時には、時速65キロや95キロまで上がりました。秋台風は「足が早い」というのが特徴です。速い偏西風に乗りやすいためで、風による被害が大きくなります。ただ、今回速度が速かったので、記録的短時間大雨情報は出ましたが、一時的なものにとどまりました。今後、心配なのは台風25号です。台風24号の後追いをしている状況で、沖縄方面へ週末にかけて進む予想です。この後、偏西風が降りてくるタイミングにぶつかると、本州方面にカーブしてくる可能性もありますので、情報を確認して頂きたいです。

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