東電裁判 津波の高さ予測を伝えたのは震災の直前[2018/10/04 00:05]

 福島第一原発事故で強制起訴された東京電力の旧経営陣の裁判で、東電が津波の高さの予測を国側に伝えたのは試算した3年後で「震災の4日前だった」と旧保安院の審査官が証言しました。

 東電の元会長・勝俣恒久被告(78)ら3人は、原発事故を巡って業務上過失致死傷の罪に問われています。3日の裁判では、旧保安院の元安全審査官で今は原子力規制庁の安全管理調査官が出廷しました。東電は2008年に高さ15.7メートルの津波予測を算出していましたが、調査官はこの予測を東電から伝えられたのは試算の約3年後で震災の4日前である2011年3月7日だったと証言しました。東電からの報告を受けてすぐに対策を指示したかと問われると、「具体的に何を指示したか記憶はありません」と答えました。次回の16日からは勝俣被告ら旧経営陣への被告人質問が始まります。

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