東電元会長・勝俣恒久被告らに禁錮5年を求刑[2018/12/26 17:16]

 東京電力の旧経営陣を巡る刑事裁判で、26日午後に検察官役の指定弁護士が禁錮5年を求刑しました。

 (社会部・古賀康之記者報告)
 指定弁護士が勝俣恒久被告ら3人に禁錮5年を求刑しました。その瞬間、3人は背筋を伸ばして厳しい表情で聞いていました。業務上過失致死傷の罪に問われた勝俣被告ら3人の有罪立証に向けて、指定弁護士はまず「情報収集義務」が3人にあったことを述べました。2007年以降、津波対策を行う部署が福島第一原発の敷地を超える津波がくることを想定し、勝俣被告らが出席する会議で随時、報告していたと述べて予見可能性があったと主張しました。さらに、「多重に対策が取ることができ、対策が完了するまでは原発の運転を停止する義務があった」と語気を強めて主張しました。そのうえで、勝俣被告ら3人に禁錮5年を求刑しました。この論告に対する弁護側の最終弁論は来年3月に行われ、これをもってこの裁判は結審する予定です。

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