原発事故避難者の訴訟 東電に2100万円の賠償命令[2019/03/27 21:50]

 福島第一原発事故で避難を余儀なくされた福島県飯舘村の元住民らが精神的苦痛を受けたとして慰謝料などを求めて東京電力を訴えた裁判で、東京地裁は2100万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。

 飯舘村や福島県川俣町、福島県浪江町の元住民ら42人は原発事故による避難生活の苦痛や放射線被ばくによる健康不安への慰謝料などとして、東電に対して総額16億8100万円余りを求めて提訴していました。27日の判決で、東京地裁は「事故によって平穏に生活する利益が侵害された」と認めた一方で、「自ら住居を確保して生活を新たに開始した場合は、避難生活の不便さの苦痛は発生しないと考える」などと指摘しました。そのうえで、これまでの東電からの賠償も考慮して42人のうち13人の精神的損害を認め、東電に総額約2100万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。判決後に会見した原告の1人は「最悪の判決で話にならない」と怒りをあらわにしました。

こちらも読まれています