福島・大熊町 一部解除も…住民の帰還に課題は?[2019/04/10 17:31]

 東日本大震災から8年余り。原発事故で避難が続く福島県大熊町の一部が10日午前0時に避難解除されました。町の南西部にある大川原地区と中屋敷地区です。福島第一原発がある町としては初めての解除です。今回の避難解除は大熊町復興の第一歩ですが、課題は山積しています。現地から町の現状を報告です。

 (塩見知花記者報告)
 避難指示が解除されて初めての夜を迎えようとしている大熊町の大川原地区です。役場の新庁舎が建つこの周りには住民の家も建っていますが、その明かりはついておらず、人が戻ったという気配は感じられません。というのも、この大川原地区ともう1つの中屋敷地区は元々、人口が少ないうえに診療所や商業施設など戻った町民が生活するのに必要な生活のインフラの整備は早くても6月になる見込みで、10日すぐの帰還というのには結び付かなかったといえそうです。また、幼稚園や小中学校の再開も2022年の春ごろの見込みで、10日の避難指示の解除は町にとって再生の一歩となりましたが、復興の道のりはまだ長いといえそうです。

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