裁判員裁判10年 「深みのある判決になってきた」[2019/05/21 11:51]

 市民感覚を取り入れようと「裁判員制度」が始まって21日で10年です。最高裁の幹部が取材に応じ、「より説得力や深みのある判決になってきた」と評価しました。

 最高裁判所・安東章刑事局長:「(裁判員裁判は)法廷での証人や被告人とのやり取りを中心にし、かつ要点、ポイントを絞った審理。これを連日的に行うようになった。判決も裁判員の視点や感覚が反映された、より説得力のある深みのあるものになった」
 最高裁がまとめた報告書によりますと、裁判員裁判の導入後、殺人や性犯罪の事件では重い刑の割合が増えてきています。ただし、殺人事件は執行猶予が付く割合も増えていて、介護殺人のような事件では情状をくみ取って判断しているとみられます。一方、裁判員候補者の辞退率は増える傾向にあり、去年は過去最高の67%でした。安東局長は、辞退率の改善に向けて「今からしっかりとした取り組みを進める必要がある」と述べました。

こちらも読まれています