世界初の電子顕微鏡 鉄や磁石などの原子を直接観察[2019/05/24 23:28]

 電子顕微鏡が誕生してから88年目の快挙です。これまで、そのままでは観察ができなかった鉄や磁石などの原子を見ることができる電子顕微鏡が開発されました。

 これまでの電子顕微鏡は観察対象に磁力を直接当てるため、鉄や磁石などの磁力に反応する物質を観察するためには特殊な加工が必要でした。これを解消するため、東京大学などは直接、磁力を当てずに観察できる電子顕微鏡の研究を進めて5年かけて開発に成功しました。
 東京大学・柴田直哉教授:「良い物を作るためには、やはり原子レベルで観察する必要がある。しかし、今までだとその観察ができなかった。それができるようになった」
 88年前の1931年に電子顕微鏡が開発されて以来、磁力を帯びた物質の原子を電子顕微鏡で直接、観察できるのは世界で初めてだということです。電気自動車の高性能モーターに使われる磁石の開発などに役立つことが期待されています。

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