野生チンパンジーがカニ食べる 京大グループ初確認[2019/05/30 05:56]

 熱帯林に住む野生のチンパンジーがカニを日常的に食べる姿を初めて確認したと京都大学の研究チームが発表しました。

 西アフリカ・ギニアの森に生息する野生のチンパンジー。人さし指と中指でたまり水にいるサワガニをつかみ、口に運んで食べています。映像は京都大学の松沢哲郎特別教授らの研究チームが公開したものです。これまで、チンパンジーなど人間に最も近いヒト科の類人猿がカニを食べるというのは知られていませんでした。チンパンジーの主食は果実で、研究チームがギニアで観察を始めてからカニを食べる姿を発見するまで9年かかっていて、松沢特別教授によりますと、この9年で新たに水生の動物を食べる行動を身に付けた可能性があるということです。今回の発見によって400万年以上前の森で暮らしていた初期の人類が、すでに水生動物を食料源として食べ始めていた可能性があるということです。

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