台風19号から1カ月 いまだ不明の男性、懸命の捜索[2019/11/12 12:22]

 甚大な被害を出した台風19号の上陸から12日で1カ月です。この台風では福島や宮城など12の都県で89人が亡くなり、神奈川をはじめ、いまだ全国で5人が行方不明です。

 (社会部・森本富人記者報告)
 神奈川県相模原市では、高さ300メートルにわたって大規模な土砂崩れが起きました。近くに住む夫婦の行方が分からなくなっています。斜面には重機が見えますが、谷を埋め尽くすほどの大量の土砂が流れ込んだことから、2人の捜索は難航していました。消防などの連日の捜索で、10日になって佐々木定子さん(63)の遺体が見つかりました。12日も朝から夫の睦さん(67)の捜索が続けられています。周辺の住民に話を聞いたところ、台風19号が上陸した先月12日、この地域では佐々木さんを含めて避難所へ避難しなかった住民が多くいました。その理由で最も多かったのが「大雨の時に山道を通って避難する方がかえって土砂崩れに巻き込まれるかもしれない」というものでした。相模原市は当時、神奈川県内でもかなり早いタイミングで避難勧告を出していました。では、どうすれば住民に避難してもらえるか。市は防災訓練などを繰り返して、早めに避難してもらうことをためらわない意識を作っていきたいとしています。

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