「庭積の机代物」全国から特産品 食品ロスも考慮 [2019/11/12 21:02]

 14日から始まる天皇陛下即位の重要儀式「大嘗祭(だいじょうさい)」。こちらが全国から集まりました供え物の一覧です。
 例えば、北海道からは小豆や馬鈴しょ、小麦、昆布など、愛知からはふき、れんこん、柿、ニンジン、のりといったものが選ばれているということです。そして、こういったなかに肉類が含まれていません。これは昔からの風習で、海の幸、山の幸に限定されているということです。これは踏襲されているのですが、基本的に何を特産品として選んでも良く、各都道府県に任せられているということです。例えば今回から、山形県の場合、ラ・フランスやシャインマスカットといった、今が旬で最近人気のフルーツも選ぶことができているということです。
 こうした特産品はどこに納められるのでしょうか。皇居の東御苑に大嘗祭のために建設された「大嘗宮」の中にある、「庭積帳殿」と呼ばれる建物の中に供えられます。こうした特産品は宮内庁が基本的に買い取っていますが、一連の儀式を終えた後、前回まではすべて土の中に埋めていました。ただ、今回からは安全に食べられるものに関しては有効に活用するとしています。最近は「食品ロス」が社会問題化していて、宮内庁としても「食べられるものは食べましょう」というのを世論に配慮しているということです。
 「五穀豊穣」を祈るということですが、「五穀」というのは米や麦、「豊穣」というのは穀物が豊かに実ることを意味します。この儀式の重要性や全国からお米や穀物を集めるということの意味合いがよく分かります。この大嘗祭、大嘗宮の儀は14日の夕方から15日の未明まで開かれます。

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