クルーズ船に3700人分の物資 医官が乗客らのケアへ[2020/02/06 17:24]

 新たに10人の感染が確認され、大型クルーズ船での感染者は20人となりました。船には依然として約3700人の乗客がいて、マスクや薬が不足して部屋からも出られず、不安を募らせています。約3700人の乗客乗員がいるクルーズ船が着岸している横浜港の大黒ふ頭から報告です。

 (社会部・古武家朋哉記者報告)
 クルーズ船が着岸してからちょうど8時間が経ちました。新たに感染が分かった人の搬送や物資の運び込みなどはすでに終わりました。今は時折、ベランダから顔を出して外の状況を眺める乗客の姿が確認できます。
 また、新しい情報ですが、防衛省がチャーターしている船がまもなく対岸の埠頭(ふとう)に到着します。約40人が7日から食事の運搬などを行うということです。また、医療ニーズが高いということから自衛隊の医官、つまり「医者」も2人が派遣されるということです。船にとどまる乗客らの健康面のケアなどの支援にあたっていくということです。
 そして、その乗客らの様子ですが、これまでは外で体を動かす機会もあったそうですが、今は自分の部屋から出ることができません。そのため、運動不足に配慮して室内のテレビでラジオ体操や太極拳が見れるようになったということです。ただ、自分の部屋でやれることは限られているそうで、例えば映画を見たり、本を読んだりということですが、これがあと2週間ほど続くとストレスなどがたまってくるのではないかと心配の声も上がっています。今後、船では窓やベランダがない部屋の乗客のために外の空気を吸えるようにする機会を設けることも検討しているということです。

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