「自殺リスク高まっている」前年比2割減でも…[2020/05/13 12:10]

 緊急事態宣言が出された先月は自殺者の数が去年よりも2割少なかったことが分かりました。しかし、自殺対策に取り組む専門家は「むしろリスクは高まっている」と訴えています。

 警察庁が12日に公表した4月の自殺者数は1455人で、去年の同じ時期と比べて2割ほど減りました。しかし、専門家は楽観はできないと指摘します。
 自殺対策支援センターライフリンク・清水康之代表:「東日本大震災の直後も自殺者数は減りました。ただ、(2011年)5月には自殺が急増した」
 今回も疲弊が長引くことで状況が悪化する恐れがあり、実際に新型コロナウイルスの影響を受けた自殺相談は増えているといいます。事業者からの「去年の収入が証明できず、支援が受けられない。死ぬしかない」との声や、家にとどまるなかで子どもへの虐待が深刻化しているケースもあるということです。
 自殺対策支援センターライフリンク・清水康之代表:「4月下旬から5月にかけて相談内容がより具体的で深刻になっていますし、自殺のリスクとしてはむしろ高くなっていると見るべき」

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