豪雨の要因が日本上空に長期間、居座った「大気の川」と呼ばれる大量の水蒸気の流れだったことが分かりました。
1日からの水蒸気の動きです。赤い所ほど水蒸気の量が多くなっています。上空に横たわる帯は大気の川と呼ばれ、平年よりも海水温が高いインド洋や東シナ海から水蒸気が供給されています。
筑波大学・釜江陽一助教:「今回、“大気の川”が流れ込んでいたことによって熊本のような局地的な線状降水帯が強く、その状態を維持されたと」
4日の熊本上空には、アマゾン川河口の2倍にあたる1秒あたり40万立法メートル分の水蒸気が流れ込んでいました。大気の川は通常、数時間で抜けますが、今回は10日以上も停滞しました。別の専門家は温暖化の影響で頻発する恐れを指摘しています。
気象庁異常気象分析検討会委員・高薮縁東大教授:「温暖化が進むと水蒸気量が全体に多くなることが予測される。そうしますと非常に強い“大気の川”というのが増えてくる。今後、豪雨への影響は大きい」
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