最多366人感染で都庁に衝撃…今後の対策どうする[2020/07/23 17:33]

 4連休初日の23日、東京都の感染者は過去最多を更新しています。東京都庁クラブから報告です。

 (社会部・鈴木彩加記者報告)
 (Q.初めて300人を一気に超えて366人となったが、今どのように都庁内では受け止められているのか?)
 4連休初日の23日は当初、都知事が登庁するという予定はありませんでした。しかし、23日にこういった数字を耳にして都庁の幹部たちも含めて急きょ都庁に上がって対応に追われていたということです。ただ、7月の中旬ごろから200人台が連日続いたり、これからどんどん上がってくるのではないか、いつ300人を超えてもおかしくないということを口にする幹部は複数いました。また、4連休中はいつも数字が増加してくる週の後半にあたるので、4連休中には必ず300人を超えると想定していたと話す幹部もいました。東京都が今、重点的に行っているのが、とにかく検査をたくさん行うということです。それは感染源とみられるところをとにかく抑え、そこから感染が広がらないことを先手先手で防ぎたいという考えがあります。その結果、緊急事態宣言の時に最高だった2000件から今、2.5倍ほどに増えて検査が伸びているという状況につながっています。そうした状況を見ると今後、500人とかその先の600人になることは十分に考えられていて、都の関係者によりますと、そういう状況になった時にどういう言葉を発して都民に警戒を呼び掛けるのか、どういった対策を講じるのかという議論がすでに始まっているということです。
 (Q.東京都が毎日、発表しているモニタリング項目のなかで東京都として一番、懸念しているポイントはどの辺りにあるのか?)
 モニタリング会議で発表される7つの項目、これを日々、私たちはウォッチしているのですが、実は非公開となっている専門家を含めた会議ではこの7つ以外に数十個の項目が細かく分かれていて、それをもとに感染状況と医療の提供体制がどれくらい逼迫(ひっぱく)しているのかという分析を行っています。そのなかでも一番、重点的に注視しているのが重症者数と入院患者の数です。東京都では感染者の多くは20代や30代なので無症状の人も多く、実際に病床数がすべて埋まっているというわけではありません。しかし、23日の小池都知事の発言にもあったように40代や50代、高齢者の人たち、重症化するリスクが高い人たちの患者の感染というのが徐々に増えてきている傾向にあります。こうすると、病床数がどんどん逼迫していくわけです。東京都にある病院やベッドの数というのはある程度、限られています。そのなかで、コロナの感染した人達を入れる病床数を増やしていくと、本来は入院した方がいい、できたら手術を受けた方がいいという人たちにどんどんしわ寄せが来るわけです。なので、コロナにかかった人たちへの対応だけではなくて都民全体に影響を与えることも考えられるということを非常に心配しています。

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