ドラムメーカーが非接触支援 ハイハット応用し消毒[2020/08/05 08:02]

 新型コロナウイルスの影響でコンサートの中止や延期が相次ぐ音楽業界に役立ちたいとドラムメーカーが支援に乗り出しました。

 ドラムセットの「ハイハット」と呼ばれるパーツは上下2枚のシンバルで構成されていて、プレーヤーが左足でペダルを踏むことで上側のシンバルと下側のシンバルが重なる仕組みです。ペダルの踏み込み具合で無限の音色を出すことができます。
 一方、今や生活に欠かせない消毒液。特に不特定多数の人が使う場合、手押しのポンプの部分には直接触れないに越したことはありません。これをハイハットの仕組みを使って手で触れずプッシュできるアイテムをドラムメーカーが発売しました。
 パール楽器製造広報課・大友正彦課長:「ゴールデンウィーク明けに、楽器店さんのSNSの投稿でハイハットスタンドを使った消毒液スタンドを拝見しまして、新型コロナウイルスの感染拡大でライブ、コンサートが自粛していくなかで何かできないかなと考えていたところ、楽器メーカーとして商品化することで感染予防に役立てられないかなと」
 ドラムメーカーの担当者は、すぐに製品化に向けて動き出しました。既存のハイハットのスタンドとドラムのスティックや指揮者のタクトを置く台を合体させるところまではスムーズでした。しかし…。
 パール楽器製造広報課・大友正彦課長:「ボトルを押す部分だけは何か作らないといけないな」
 消毒液のボトルごとに異なるポンプの形状に対応するため、メーカーはポンプを押すプレートの新規開発に着手しました。試行錯誤の末、サンプルを作って約2週間で完成にこぎ着けました。
 パール楽器製造広報課・大友正彦課長:「耐久性についてはアーティストのアドバイスを受けて日々、進化している。(最終的に)コンサートやライブにつなげるために、会場の前で使う以前に、その前の段階から皆さんに感染予防を意識して頂きたい」
 ドラムメーカーが思いを込めて作った「ペダル式」消毒液スタンドは全国20以上の楽器店で購入することができます。

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