世界初 新型コロナの重症化を予測 血液成分を特定[2020/09/30 15:53]

 国立国際医療研究センターは新型コロナウイルスの重症化を予測できる血液中のたんぱく質を特定したと発表しました。このたんぱく質と新型コロナウイルスの関連が明らかになったのは世界で初めてです。

 東京・新宿区にある国立国際医療研究センターは3月までに新型コロナウイルスに感染して入院した患者28人の血清を解析しました。その結果、重症化した患者は入院時に「CCL17」という血液中のたんぱく質の値が基準値より低くなっていたことが分かりました。一方、軽症だった患者は健常者とほぼ同じ数値でした。今後、患者の血液検査でこの数値を図ることができれば重症化の予備軍となる患者を事前に察知し、適切に治療につなげられる可能性があるということです。CCL17と新型コロナウイルスの関連が明らかになったのは世界で初めてです。国立国際医療研究センターは今後、さらに多くの患者で検証を進めてCCL17の仕組みを解明し、薬剤の開発につなげたいとしています。

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