社会

2020年10月30日 10:43

昨年度の過労死は174人 コロナ影響も分析

2020年10月30日 10:43

広告

 過労が原因で死亡し、労災と認定された民間の労働者の数が昨年度は174人だったことが分かりました。

 厚生労働省がまとめた「過労死白書」によりますと、昨年度に過労で死亡して労災認定を受けた民間の労働者は174人で、そのうち過労死は86人、未遂を含む自殺は88人でした。今年の白書では2015年4月からの2年で過労自殺した人167人について分析しましたが、約6割の人はうつなどによる医療機関の受診歴はありませんでした。また、半数の人は過労でうつなどの精神障害を発症してから29日以内に自殺していました。このほか、新型コロナウイルスの影響についても緊急的に分析していて、運輸業や郵便業、医療・福祉の現場では1週間の労働時間が80時間以上だった人の割合は3月と4月のいずれも前の年を上回ったことが分かりました。厚労省は「営業自粛などで大変な業種もある一方で、新型コロナが長時間労働を生み出している状況も認識しなければいけない」としています。

広告