ゲレンデの感染対策は? “第3波”で変わる年末年始[2020/11/15 22:30]

新型コロナの感染が急拡大する中、迎えた週末。各地の異変を取材しました。

▽高まる危機感
東京の明治神宮外苑に、この時期色づく“いちょう”を見に訪れた人はー
「今年お花見ができなかったので、久しぶりにきれいな所を見れて、とてもリフレッシュできました」
「気を付けなきゃなって感じですね。ずっと家にもいられないんでね、こわいけどね」
15日、東京都が確認した新たな感染者は、255人。前日までは、4日連続の300人超えでした。

▽“第2波”との違いは「年代の割合」
“第2波”との違い、それは感染者の年代別の割合です。7月・8月は20〜30代以下が多かったのですが、最近は60代以上の高齢者の割合が増えています。高齢者や持病を持つ人にとって、感染拡大はより深刻な問題です。

巣鴨を訪れた買い物客
「いつかかるか分からないからね、高齢者は怖いです」
「娘には今年会ってないですね。お正月に会った切りで、あとは電話だけ。さみしいよね」

“お年寄りの原宿”巣鴨の商店街は、今月中に政府の支援事業「GoTo商店街」に応募する予定ですが、“第3波”の到来に葛藤も抱えています。
巣鴨地蔵通り商店街 理事
「密を避けながら人を集めるという、なかなかもどかしい事業ではありますね」
「これ以上売り上げが減ると、商店街を脱退したいという店も出てきてしまうので、その辺がすごくもどかしいですね」


▽ゲレンデの感染対策は?
本格的な冬を前に“第3波”への懸念が高まる中、今月初めにオープンしたスキー場「ウイングヒルズ白鳥リゾート」(岐阜)。「GoToトラベル」の後押しもあり、去年の同じ時期と比べて1.5〜2倍の来場客と、好調な出だしだといいます。

スキー場 支配人「屋外のスポーツなので、“密”にならないように気を付ければ、楽しんで滑ることができるじゃないかなと思っています」

スキーヤーの多くはゴーグルにフェイスマスク、手袋を身に着け、リフトに並ぶ時も自然とソーシャルディスタンスが保たれているようです。
スキー場 支配人「粘膜はすべて隠れるようなスタイルが、スキーの通常スタイルと思いますので、屋外はそんなに心配していないのですけど」

支配人が危機感をつのらせるのが、室内環境です。例年“閉め切って”暖かさを保ってきましたが‥
スキー場 支配人
「こういう感じで、換気を行うようにしてますけど」
「氷点下になりますので寒さ対策をどうしたらいいかな、と思っています」

まだまだ手探り、レストランには仕切り板を設置し「新たな試み」も始めました。
「こういった(使い捨て)容器を用意しまして」
「“混雑するのは嫌だな”というお客様に対しては、外に持っていくとか自分の好きな場所で食べられるようにという工夫をしてみました」
ただ、外が寒いからなのか、レストランから持ち出す人の姿は見られませんでした。

スキー場 支配人
「改善すべき点が、やりながら見つかればどんどん改善していくということで、乗り切っていきたいと思っています」

こちらのスキー場、昨シーズンは記録的な暖冬の影響で「雪不足」となり、ほとんどのコースが使えず売り上げも半分に落ち込みました。今シーズンは、新型コロナの感染急増に頭を悩ませることになりそうです。

▽コロナ禍の「七五三」そして「正月」
子供の健やかな成長を願う、七五三。15日、都内の神社には多くの親子連れの姿が見られました。

「(感染)人数増えてるから不安は不安」「子供の一生に一度のことだから大切にしてあげたい」

東京・田無神社では密を避けるため、境内に大型テントを設置しました。祈祷を行う際も、マスクにフェイスガード。何もかもが初めて尽くしです。
田無神社 宮司
「本来であればここに鈴緒がかかっていたのですが、皆さんが触ることを懸念しとりました」

竿で釣り上げる「おみくじ」。感染対策で手袋をつけますが、なかなか、小さい子どもには難しいようです。
いつもと違う、コロナ禍の七五三。“第3波”はどこまで広がるのか。宮司が心配するのは‥
「クラスターと、参拝者が罹患することは非常に心配しています」
「今後はお正月の初詣がありますから、三が日で10万人くらいが来る行事ですから、不安はあります」

田無神社では三が日の密を避けるため、分散して参拝することを呼びかけています。

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