“プラごみ”削減へ ハンガーとおもちゃ資源ごみに[2020/11/27 16:55]

 海洋ごみなど環境への影響が大きいプラスチックを巡り、私たちのごみの出し方が変わろうとしています。

 環境省と経済産業省はプラスチックごみを削減するため、自治体や事業者に求める取り組みをまとめました。そのなかで示されたのが自治体によって「可燃ごみ」として回収されることが多いおもちゃやハンガーなどのプラスチック製品を「資源ごみ」として回収するよう求めるというものです。東京23区でおもちゃやハンガーを資源ごみとして、すでに回収しているのは港区と千代田区だけです。港区ではプラスチック製品とお菓子の袋などの容器包装を「資源プラスチック」として同時に回収しています。集められた資源プラスチックは区が管理する資源化センターに運ばれます。資源プラスチックでも「容器包装」と「製品」はリサイクルルートが異なるため、作業員が手作業で分別しています。
 ところが、フックが金属になっているハンガーは別の袋に入れられています。それはなぜなのでしょうか。港区では、こうしたハンガーを資源プラスチックとして回収していますが、その後「不燃ごみ」として処理しているのです。他にもリサイクルの工程で発火の恐れがある電池が混ざっていないか、リサイクルのルートが異なるペットボトルが入っていないか、民間のリサイクル工場に運ばれるまで細かなチェックが行われるのです。
 こうした手間を掛けてまで回収する理由は何なのでしょうか。
 みなとリサイクル清掃事務所・藤野孝之主任:「東京23区にある最後の埋め立て処分場が少しでも長く使えるように、あとCO2(二酸化炭素)の削減が目的」
 ごみを出す時の分別の難しさ、そして集めたごみの仕分けをする自治体への負担など課題の多いプラスチック。環境省と経産省は今回の方針について一般からの意見募集を26日から始め、年明けに最終的な方針をまとめる予定です。

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