「外出自粛」に年代差?巣鴨と新大久保を見比べる[2020/12/06 23:30]

“勝負の3週間”で、感染拡大はどこまで抑えられるのでしょうか。
各地で「不要不急の外出自粛」が呼びかけられる中で迎えた週末、東京では高齢者と若者の行動に“違い”が見えてきました。
また大阪では「医療崩壊がすでに始まってるのでは」と、医療現場から悲痛な声があがっています。

6日(日)、東京では327人の新型コロナウイルス感染が確認されました。(5日は584人で過去最多)
直近の1週間平均で見ると先月1日時点では、169.3人でしたが、その後200人台、300人台、400人台と増えて、6日時点では、439.4人になりました。

▽「巣鴨」外出控える?
“おばあちゃんの原宿”として知られる、巣鴨(東京・豊島区)。商店街の方によると、先週に比べて人出は減っているといいます。
外出を控えている、という方に話を聞きました。
80代主婦:「お友達とはほとんど会えないですよね、皆さんも用心しているから、なかなか会いましょうってわけにはいかない。」
70代主婦:「あまり出ないようにしています。もし自分が新型コロナになって他人にうつしたらいけないなと、それが一番怖いですね。」

▽「新大久保」賑わう若者の街
対照的に、賑わっていたのが東京・新宿区の新大久保です。コリアンタウンとして有名ですが、最近では多くの若者が絶え間なく訪れるスポットとしても知られています。
記者:「人がどんどん流れていきますね。中、かなり細い路地なのですが多くの人が行き交っています。若い女性の姿も目立ちます。」
通称「イケメン通り」、韓国のアイドルグッズやコスメショップが立ち並ぶ、若者に人気のスポットです。
20代会社員:「K-POP好きなんで、そういうのとかでも結構来たりしています。感染対策はしながら、ちょっと気晴らしに出ちゃうかなって感じですね。」
10代大学生:「家に閉じこもっているのはちょっと退屈なので、どうしても外に出ちゃうんですけど。対策もしっかりしていこうっていう気持ちはちゃんと持っていこうかなって思っています。」

コロナ禍で遠のいていた客足も、戻ってきたといいます。
コスメショップ店員:「今は8〜9割回復していると思います。10〜20代の女性が多くて、逆に40〜50代の主婦の方たちの出が減ってきたと思います。(お客さんが多いのは)ありがたいのですが、怖い部分も多少はあります。」


▽大阪 「すでに医療崩壊」の訴え
一方、非常事態を示す「赤信号」が点灯している大阪では6日、310人の新たな感染が確認されました。
(300人を超えるのは、6日連続)

“医療非常事態宣言”が出されている大阪、6日時点の重症病床の使用率は68.4%ですが、実際に運用できるベッド数を基に計算すると、使用率は86.0%とひっ迫した状況です。
大阪市内のある病院でも“深刻な事態”が‥コロナ患者の受け入れ病院でないにもかかわらず、転院先が見つからないため受け入れざるを得なくなっているのです。
先月下旬、発熱などで入院した4人の患者が新型コロナと確認され、専門病院に転院させようとしましたが病床のひっ迫などを理由に断られたといいます。
病院長「コロナ患者の転送を依頼してるのですけど、受け入れ先が見つからないということで、最長16日目ぐらいの入院患者さんが発生している状況です。」

陽性が確認された4人のうち、1人は先月末、呼吸器不全で死亡しました。
病院長はすでに大阪では、医療の必要な人が適切な治療を受けられない「医療崩壊が進行している」とみています。

病院長:「“ひっ迫”という表現自体が、ギリギリだけど何とか保ってると捉えられてしまうんですけど、ひっ迫というよりはむしろ“あふれているな”という印象ですね。命を落とす方が出てきても不思議じゃないという状況になってるかなと思います。」

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