“過酷”夜間のコロナ病棟‥年末年始の病院は[2020/12/27 17:34]

大規模なクラスター発生が相次いでいる北海道・旭川市。
これは24日未明の旭川赤十字病院・コロナ病棟の映像です。真っ暗な中、看護師らが診療を続けています。
実況:「いまICUは4床中3床がコロナ患者で埋まっています。3人とも人工呼吸器が装着されています」

床ずれが起きないよう、2人がかりで患者の姿勢を変えます。このようなケアを、夜でも2時間おきに続けなければいけないといいます。
重症患者の枕元に飾られていたのは、“クリスマスカード”。重症患者を応援するために、新人の看護師たちが手作りしたものだといいます。コロナ患者への対応には『夜間も休日もない』ため、この病院では、年末年始も現在の診療体制を維持するといいます。

旭川赤十字病院 牧野憲一院長
「いま本当に恐ろしいのがスタッフの中で感染が広がることなのですよ。この危険が非常に高いですね。(夜間や休日は)人数が手薄になりますから、そこで患者数が多すぎると、どうしても無理な対応をスタッフがとってしまう。(医療体制が)あっという間に崩れてしまうという危険性はあります」

▽広がる「年末年始の診療」
一方、感染拡大が続く都内の病院では、例年は休診している年末年始も診療を続ける動きが広がっています。
4月から発熱外来を行っている高田馬場病院(東京・豊島区)。例年、12月27日から1月3日まで休診していましたが、今年は29日と30日に発熱外来を行うことにしました。

高田馬場病院 中本院長
「正直、発熱外来は4月から続けていて、疲労がたまっているのは事実ですけど。(年末年始に)行き場がなくなって困ると思いますので、その使命感からやることにしました」

年末年始の医療体制を維持するため、東京都は発熱患者などを診察した医療機関に、4時間で15万円を支払うなど協力を要請。24日時点で1300カ所以上の医療機関が要請に応じ、年末年始のいずれかの日に診療にあたる見通しです。
年末年始に発熱など新型コロナの感染を疑う症状が出た場合、まずは「かかりつけ医」に電話で相談します。そこで受診できない場合には、自治体が設置する発熱相談センターなどに電話で相談し、案内された医療機関で受診することができます。中本院長(高田馬場病院)によると、“年末年始にどれくらい患者数が増えるか”が問題だといいます。

高田馬場病院 中本院長
「今でも人数はけっこう多いので、さらに増えるとキャパシティを超えて診きれない患者さんも出てきてしまうという懸念はあります」

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