逼迫する都の医療現場 小池知事は体制強化を指示[2021/01/06 17:17]

 東京都の医療資源の逼迫(ひっぱく)は今に始まったことではありませんが、東京都はどう対処していくのでしょうか。東京都庁クラブから報告です。

 (秋本大輔記者報告)
 感染者が急増するなかで小池都知事は5日、「医療体制の強化を指示した」としていて、東京都は入院用のベッドなどをさらに確保できるよう準備しています。東京都は医療機関に対してコロナ用のベッドを4000床に増やすよう要請していて、そのうち現在3500床を確保しています。しかし、5日に入院患者は初めて3000人を超えていて、86%が埋まっている状態です。

 一方で入院やホテルなどで療養を調整している人も3000人を超えていて、都の関係者は「陽性が判明してからすぐに入院できる状態ではなくなっていて、重症の人から入院させるという状況が起き始めている」と話しています。

 想像を上回るペースで感染者の数が増えていることに危機感を強め、東京都は4000床からさらに病床を増やしていく準備を進めてはいますが、簡単なことではありません。

 都が医療機関に対してコロナ用の患者の受け入れを増やせるのかどうか聞き取りをしたところ、多くの医療機関は「そのためには他の病気の患者の受け入れを減らさなければいけない」と回答したということです。

 通常医療への圧迫に加え、冬のような寒い時期には脳卒中や心筋梗塞(こうそく)などでの入院も増えます。そのなかでいかにコロナ用のベッドを増やせるのか、今まさに議論が進められています。

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