東京で感染急拡大 保健所の入院調整は「限界」[2021/01/08 15:56]

 東京都では7日、2447人の新型コロナウイルスの感染が確認されましたが、病院への入院調整を行っている保健所からは「限界」との声が上がっています。

 東京・港区の「みなと保健所」には年末年始の1週間で約400件の感染の届け出がありました。

 その後も電話は鳴りやむことなく、届け出は増え続けていて、6日には一日だけで約160件の届け出があったということです。

 みなと保健所・松本加代所長:「年末が過去最高の届け出数。その倍増ですので、打つ手がないなと」

 保健所は届け出をもとに患者本人に電話して、熱や呼吸の状態、持病などを確認し、入院の必要性を判断しています。

 こうした聞き取りに患者一人あたり3時間かかるケースもあるということです。

 みなと保健所・松本加代所長:「60から70人(の態勢)。きのう、きょうで10人弱の応援を入れていますけど、届け出数に応援が追い付かない。本人を診ていないので、電話のやり取りだけで保健所の職員がトリアージをすることに限界を感じている。(これ以上増えると)実務的に無理じゃないかなと。医療が必要な人をうまくピックアップできる自信はない」

 さらに医療機関の病床が逼迫(ひっぱく)しているため、入院先の調整は困難を極めていて、入院が必要な患者がすぐに入院できず持ち越しになっているケースも出てきているということです。

 松本所長は保健所による入院先の調整は限界にきていると話しています。

 みなと保健所・松本加代所長:「診た先生が一番ご本人のことを分かっているので、その先生方のアセスメントやプランを立てて頂いて、入院につながる仕組みを作る必要があると思う」

こちらも読まれています