原子力規制庁トップが謝罪 不正ID侵入公表遅れで[2021/02/10 17:48]

 東京電力の柏崎刈羽原発で職員がIDを不正に使って中央制御室に侵入したことが4カ月も原子力規制委員会に公表されなかったことについて、原子力規制庁のトップが初めて謝罪しました。

 原子力規制庁・萩野徹長官:「今回はご報告に適切を欠きまして大変、申し訳なかったと思います。委員会へのご報告の在り方とかを議論していく場の設定につきまして、色々工夫して、またお諮りしたいと思います」

 この問題は去年9月20日、柏崎刈羽原発で東京電力の職員が別の職員のIDを無断借用して中央制御室に侵入したものです。

 東電は翌日、規制庁に報告したものの、この事は今年1月まで原子力規制委員会に報告されませんでした。

 規制委は侵入のあった3日後の去年9月23日に定例会を開き、「保安規定」を了承して柏崎刈羽7号機に関する審査が大筋で終了しました。

 このため、侵入問題を隠して合格させたのではないかとの臆測を呼んでいます。

 今月10日に開かれた定例会で荻野長官は公表の遅れを謝罪するとともに、今後、報告の在り方を議論して改善する考えを示しました。

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