緊急事態宣言解除“期待とリバウンドへの懸念”[2021/02/28 22:00]

宣言解除後の感染の再拡大・リバウンドへの懸念が強まる中、先行解除となる観光地では期待と不安の声が聞かれました。

▽“期待と不安”先行解除の観光地
緊急事態宣言がきょう2月28日までとなった大阪・京都・兵庫・愛知・岐阜・福岡の6府県。宣言の解除に観光地では期待と不安が入り混じります。
兵庫県の城崎温泉。名物は今がシーズン真っ只中の松葉ガニですが、緊急事態宣言が重なり大打撃。そんな中でようやくの宣言解除となりました
鮮魚店 社長
「(宣言解除で)不安なところって言ったら、感染まん延なんですが、期待はやっぱりたくさんお客さんが来てほしい。」

城崎温泉の旅館が宣言解除後の3月に期待をしていたのは、卒業旅行で訪れるお客さんです。ただ、政府の分科会がリバウンド防止のため、卒業旅行などを控えるよう提言。頼みの綱は松葉ガニ目当てのお客さんですが、その漁期も来月20日までで、まもなく終わってしまいます。

旅館 社長
「政府がかなり慎重に言われるのは理解できるんですけど、毎年学生さんで3月にぎわっていますので、これがないと寂しいですし、かなり痛い。
 自粛自粛している間に、あっという間に時は経ってしまいまして、本当に残りわずかで非常に空しいと言いますか、せめてあと少しでもお客様にカニを食べに来ていただければなと思いますね。」

▽首都圏は感染者が下げ止まりの傾向に
緊急事態宣言が継続中の首都圏の1都3県。東京はここ2週間の感染者の減少幅が小さく、下げ止まりの傾向となっています。宣言解除後のリバウンドが懸念される中、分科会が提言した新たな対策をいち早く導入した店があります。

都内の居酒屋
「この数値というのが二酸化炭素濃度。二酸化炭素濃度が上がるというのが空気がこもっているという状態を教えてくれる。」

人間が吐く息に含まれる二酸化炭素。この測定器は、二酸化炭素濃度が換気の目安とされる1000ppmを超えると色が変わり、知らせてくれます。窓を開けっぱなしにできない冬場でも、効果的な換気ができるようになったと言います。

都内の居酒屋 
「目に見えないものが可視化できることでお客様にも安心感を与えられるのかな。」
(宣言解除は)時期的に3月中はまだ厳しいのかなと正直なところ、希望は持ってますけれども、やはり感染拡大防止のための取り組みなので、致し方ないのかなと思う。」

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