「最大96%オフ」も お得サイトでフードロス対策[2021/03/15 12:56]

 「最大96%オフ」で商品を購入でき、社会貢献にもつながるショッピングサイトが今、注目されています。

 今、注目のショッピングサイト「クラダシ」の倉庫です。棚に並ぶのは食品や化粧品など様々ですが、驚きなのはその割引率です。

 クラダシ・関藤竜也社長:「(Q.どれぐらい安くなった?)この商品は約半額ぐらいですね。お歳暮、お中元のギフト。ギフトシーズンが終わった時とか、というのもございますし」

 クラダシは、その名の通り、季節もの商品や賞味期限が近い商品、また形が不ぞろいな食品などいわゆる“訳あり”商品を「蔵出し」して販売するショッピングサイトです。

 食品だけではありません。今、特にお得なのが化粧品です。元の価格9万3300円のところが3780円、実に96%も割引されています。

 元々、外国人観光客のインバウンド需要を見込んでいましたが、新型コロナウイルスの影響でその需要がなくなり、大幅に割引して出品されているものも多いといいます。

 クラダシ・関藤竜也社長:「今ですとコロナで飲食店とかに納品できなかったような商品をお得にお買い物頂け、食品ロスを削減する」

 今、飲食業界では新型コロナの影響で食品が余ってしまう“フードロス”問題に頭を悩ませています。

 横浜市にある食品流通業者も行き先を失った商品を去年末ごろからクラダシに出品しているといいます。

 ヨコレイ・田口怜さん:「クラダシさんにご協力頂いて、末端の消費者につながることができたので、そういった部分では違った流通を作り出すことができたのかなって思います」

 企業の社員食堂のメニューとして出荷されるはずだった「うなぎ」もクラダシに半額近い値段で出品したところ、あっという間に完売したといいます。

 ヨコレイ・田口怜さん:「フードロスの部分で本来、食べられる物を捨ててしまっていたり、使えなくなってしまったことがあったので、そういった部分は削減できているかなと思います」

 フードロス削減の動きは、「SDGs」運動にもつながるとして行政も注目しています。

 クラダシ:「横浜市さんとこんなことができれば楽しそうだな」

 クラダシでは横浜市と提携し、フードロス削減の動きを広めています。

 横浜市資源循環局・塩谷洋一担当係長:「国全体を挙げて食品ロス削減の機運を高めていこうということがございましたので。横浜市としても取り組んでいかなければいけないということで現在、進めております」

 横浜市はフードロスが出ている市内の事業者にクラダシを紹介、消費者は安く購入でき、飲食事業者は廃棄費用が浮き、横浜市も環境負荷を軽減することができると良いこと尽くめだといいます。

 横浜市に住む中村さん一家は週に一度程度、クラダシで食品などを購入しているといいます。

 クラダシをよく利用する中村千明さん:「食品が多いです。パンとかお野菜」

 5人家族の中村さん一家は食費を抑えられると、この日も春雨やうどんをまとめ買いしていました。

 次女・徳子ちゃん(9):「うどんです」

 クラダシをよく利用する中村千明さん:「子どもたちも『手つかず食品』とか学校で習ってきたみたいなので、そういうのを作らないようにお家でも協力するというかね。残っている食品をお安く買えて消費できるのは良いことかな」

 ネット通販だけでなく、クラダシの取り組みに賛同したホームセンター「島忠」では、クラダシの商品を直接購入することもできます。

 島忠・佐藤かおりさん:「お客様からも大変ご好評を頂いております」

 店舗に置くことで客の目に触れ、フードロス削減への取り組みの輪が広がっていくことも期待しています。

 クラダシ・関藤竜也社長:「お買い物自体が同時に食品ロス削減であったり、社会貢献できる。そういうことをどんどん推進していきたいなと思っています」

こちらも読まれています