東北、関東で強い地震の確率上昇 「予測地図」公表[2021/03/26 17:00]

 今後30年間に震度6弱以上の揺れが起きる確率を示した全国の地図の最新版が公表されました。東日本大震災で地震活動が活発になった影響で、東北や関東の太平洋側で確率が上がっています。

 政府の地震調査委員会は最新の研究成果に基づいて、今後30年間に震度6弱以上の揺れが起きる確率などを示す「全国地震動予測地図」を作っていて、その2020年版が公表されました。

 色が濃くなるほど強い揺れが起きる確率が高い場所です。

 今回は東日本大震災の後の地震活動を初めて考慮したことで、東北地方や関東地方北部の太平洋側で強い揺れに襲われる確率が上がりました。

 また、関東地方では計算の基となる地盤の固さや地形のデータを見直したことにより、確率が上がった場所と下がった場所が出ています。

 例えば、さいたま市役所の所在地は55%から60%に上がり、千葉市役所の所在地は85%から62%に下がりました。

 一方で、南海トラフ地震の震源域の東の端に位置する山梨県と静岡県、それに長野県の東部では、計算の条件が見直されたことで確率が下がりました。

 地震調査委員会の平田直委員長は「日本列島はどこでも強い襲われる可能性がある」として、確率が下がった地域や低い地域でも注意が必要だと話しています。

 予測地図は防災科学技術研究所のホームページで見ることができます。

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