尾身会長指摘 大阪の感染拡大「変異型でなく行動」[2021/04/08 14:24]

 7日、過去最多となる878人の感染が確認された大阪府は、医療が逼迫(ひっぱく)している状況を受けて「医療非常事態宣言」を出しました。

 大阪の通天閣が、約1カ月ぶりに真っ赤に染まりました。

 会見で、大阪府の吉村洋文知事は「『医療非常事態宣言』これを本日発出を致します。医療非常事態宣言を行います。大阪府民の皆さん、不要不急の外出を控えて頂きますようお願い致します」と発表しました。

■これまでと違う「感染拡大フェーズ」

 7日、大阪府の新規感染者は878人で、前日から150人以上増え、過去最多となりました。

 感染者数のグラフを見ると、急激に増加しているのが分かります。

 吉村知事は「この2週間で、4倍の速度です。一気に感染が急拡大するというのが、今回の感染の特徴でもあると思います」と話しました。

 大阪府は、医療非常事態宣言を出し、府民に府内全域での不要不急の外出や移動の自粛を求めました。

 背景にあるのは、急激な病床の逼迫です。重症者用の病床の使用率は、7日の時点で70.5%に達しています。

 大阪府の新型コロナ対策本部会議で幹部は「経験したことのないスピードで、空きベッドが埋まっているという状況です。あらゆる世代の方が同時に感染拡大を起こすという、これまでの経験と違う感染拡大のフェーズとなっています」と話しました。

■医師は「変異型は重症化確率も高い」

 実際、大阪市立総合医療センター感染症内科の白野倫徳副部長は「ほぼ準備できている病床は埋まっている状況です」と話します。

 急激な感染拡大の原因の一つと考えられるのが、従来のタイプより感染力が最大で1.7倍ほど高いとされるイギリス型の変異ウイルスです。

 変異ウイルスは感染力だけでなく、「重症化する確率も高く感じる」と現場の医師は話します。

 白野副部長は「今回の第4波は早くから重症者が多い。しかも、比較的若い世代、お年寄りだけではなくて40代、50代とかの重症者も多い。そのような印象を持っております」と話します。

■吉村知事“両輪”で感染拡大に歯止め

 吉村知事は、大阪市限定の「まん延防止等重点措置」と、府内全域の「医療非常事態宣言」の“両輪”で、さらなる感染拡大を食い止めたい考えです。

 吉村知事は「府民の皆さんの不要不急の外出自粛、夜8時までの時短。こういうことの徹底をお願いして、実行できれば変異株といえど感染の山、どこかで山を抑えて下降局面に入る事ができるのではないかと思っている」と話しています。

■尾身会長は変異型と“別の原因”指摘

 一方、政府分科会の尾身茂会長は、変異ウイルスとは別の原因を指摘しました。

 尾身会長は「大阪も変異株の影響は多少ある可能性は否定できませんけど、私は急激な拡大の主たる原因は、今のところ大阪は変異株ではなく人々の行動だと思います」と話していました。

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