COCOA不具合で報告書…立て直しキーマンに聞く[2021/04/16 23:30]

接触確認アプリ『COCOA』のアンドロイド版で、4カ月にわたり感染者と“接触しても通知されない状態”だった問題で、厚生労働省は16日、検証結果を公表しました。
田村厚生労働大臣:「発注者として、このプロジェクトを適切に管理していなかった、できていなかった。
これは非常に反省しなければならない」

去年9月のアップデートによって生じたアンドロイド版の不具合ですが、このとき、正しく機能するかをテストしていれば、不具合を防ぐことができましたが、そもそもテストを行うためのシステムがありませんでした。その後、環境が整ってからもテストは行われず、報道やSNS上の指摘で、初めて気づいたといいます。不具合を放置してきた原因は、厚労省の知識不足でした。体制の問題もありました。立て直しのため、厚労省を支援することになった内閣官房IT総合戦略室。連携チームのトップが指摘するのは“丸投げ”体質です。
COCOA連携チーム・向井治紀内閣審議官:「COCOAの運用・改修そのものを、業者に丸投げみたいな形で改修をやっていた。その改修した後の運用も業者に丸投げみたいな形になっていた」
COCOAの体制は、元請け1社が全体の工程管理を担当。不具合の改修は再委託された業者が担い、その業者も業務の一部を委託していました。複雑な体制のなかで、責任の所在や役割分担が曖昧になっていたといいます。
COCOA連携チーム・向井治紀内閣審議官:「発注者側で、すべてを把握したうえで、委託先とやっていくというのが本来のあり方。そういうところが今回の不具合を若干、助長したにせよ、厚労省は、そこは言い訳できないと思う」

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