飯塚事件 最高裁も再審開始を認めず[2021/04/23 20:35]

 福岡県飯塚市で小学生の女の子2人が殺害された「飯塚事件」で死刑が確定し、執行された元死刑囚について、最高裁は再審(裁判のやり直し)の開始を認めない決定をしました。

 久間三千年死刑囚(執行時70歳)は1992年に飯塚市で小学1年の女の子2人が誘拐され殺害された事件で死刑が確定し、2008年に執行されました。

 元死刑囚は捜査段階から無罪を主張していて、執行後に妻が再審(裁判のやり直し)を請求していました。

 飯塚事件では再審で無罪となった「足利事件」と同じDNA型鑑定が行われていて、再審請求審ではその信用性が争点となっていました。

 2014年に福岡地裁は「DNA型鑑定は直ちに有罪の証拠とはできないが、鑑定以外の証拠で高度の立証がなされている」として再審を認めず、続く福岡高裁も認めませんでした。

 元死刑囚側は特別抗告していましたが、最高裁は21日付でこれを退ける決定をしました。

 決定の中で「犯人であることについて合理的な疑いを超えた高度の立証がされていて、地裁、高裁の判断は正当だ」と指摘しています。

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