緊急事態宣言「東京独自の協力依頼」に困惑の声[2021/04/25 23:00]

25日から緊急事態宣言の期間に入った東京、大阪、兵庫、京都。東京では「都独自の協力依頼」をめぐり、混乱も見られました。

▽「ウチも休業要請の対象?」問い合わせ窓口もつながらず…
3度目の緊急事態宣言は、25日から5月11日までの17日間。ゴールデンウイークに照準を合わせた“短期集中”だといいます。
今回、休業要請されたのは、1000平方メートルを超える大型商業施設。営業できるのは唯一、生活必需品の売り場だけです。休業要請の範囲が直前まで決まらなかったことに東京・池袋のデパートはー
東武百貨店 池袋本店 本村早苗 広報課長
「限られた時間ではありますけども、その中で対応いたしました。催事ですとかそういったものは終了しているものもございます」
こちらでは5月5日まで、別のフロアで北海道の物産展をする予定でしたが、25日から急遽中止になりました。

一方、休業の対象をめぐって小さなお店には混乱がー
自転車店
「急だからね。ちょっと見たらあれって。皆さん、自転車店が無かったら困ると思うんですよ。」
衣料品店
「子供服の衣料品店です。都の資料にも対象という形で載っていますし私どもも混乱をしております。」
混乱のもとは東京都の発表文。今回、都は1000平方メートル以下の小さな施設にも独自に休業の協力依頼を行い、34万円の支援金を支払うとしています。その文面には、「自転車屋」「本屋」「衣料品店」という具体的な業種名があります。感染対策に力を入れる東京・戸越銀座商店街でも、取りまとめ役のもとに相談が相次いでいると言います。
戸越銀座商店街連合会 亀井哲郎専務理事
「商店街の中にあるような“本屋さん”とか“衣料品店”が休業要請の対象業種なのか、皆さん結構迷っています。」
東京都によるとこの「自転車屋」「本屋」「衣料品店」は、あくまで“商業施設第7号”の“内訳”を示しただけで、協力依頼の対象ではないと言います。
亀井専務
「あっそうなんですか。『休業等を要請する施設』と書いてあるじゃないですか。イコールではないということですか。このホームページを見た人たちは迷いますよね」
東京都の問い合わせ窓口は、きのうから一度もつながらないと言います。
「緊急事態なので致し方ないのかなと思いますが、もう少し前から準備ができていたのかなという感じは受けています。」

▽休業要請…飲み屋さんには「死刑宣告」
飲食店はお酒を提供しなければ、午後8時まで営業できますが「商売にならない」と閉める店もあります。そんな中、新宿にあるこちらは営業を続けていました。
バー「えぷろん」浪江佳誉オーナー
「今度はお酒禁止って、飲み屋に対して死刑宣告みたいな感じになっちゃうじゃないですか」
時短要請が長引く中 “昼飲み”にシフトし、これまで何とか営業を続けてきました。しかし、25日から全くお酒が出せなくなり「料理」だけで勝負することにしましたが、お酒を出せないことは死活問題です。
「お客さんに言われたんですよ。仲良しの常連さんでここを心のよりどころにしてくれた人がいて、お店の書き初めにも心のよりどころって書いてくれたのに、お酒出せないならもう来れないわと言われるし。ルールを守ってきてどんどん状況が悪くなっちゃった。」

▽大阪 地下街に独自の休業要請
大阪でも25日から「緊急事態宣言」が始まりました。「テーマパークは無観客開催」という実質的な休業要請が出されたことで、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、25日から臨時休業になりました。また大阪府は、大規模な地下街にも独自に休業要請しました。飲食やファッション関係など、およそ200店舗が軒を連ね、1日40万人が利用するという地下街「ホワイティうめだ」も25日から全館休業です。
「がらーんとしてて人通りも少ないですし、ほとんど見たこともないですね。」
「トイレも閉まってて、びっくりしました。」
緊急事態宣言で拡大を抑えることができるのでしょうか?
大阪府民
「3度目も別に大したことはないんじゃないかな」
「でも僕は3度目の正直っていうのを信じていますから、今回は大丈夫じゃないかと思います」

こちらも読まれています