ステイホーム…SNSやゲームで児童に迫る危険と対策[2021/04/30 23:30]
小学生の2人に1人がスマートフォンを利用していると言われるなか、小学生を狙うSNS犯罪が増えています。
こうした小学生を狙ったSNS犯罪の実態を“とある実験”で描いたチェコのドキュメンタリー映画が注目されています。
日本でも先週に公開された『SNS‐少女たちの10日間‐』では、成人した3人の俳優が“12歳女子”という設定でSNSへ登録し、「自分から連絡しない」「誘惑や挑発はしない」「12歳であることをハッキリ告げる」など、一定のルールのもと、そこで起きることを10日間、検証しました。
その結果、10日間で接触してきた男たちは2458人。そのほとんどが性的な目的でした。実際の犯罪の証拠として、チェコの警察を動かし、8人が逮捕され、現在も53人が捜査対象となっています。
チェコでは、再編集したこの映画を、一部の学校ですでに教材として取り入れています。
こうした子どもの被害は、日本も他人事ではありません。
子どものSNS被害に詳しいITジャーナリスト・鈴木朋子さんによりますと「日本でも同様のことが起きている。特に日本ではSNSだけでなく“オンラインゲーム”でも危険性がある」と指摘します。
例えば『ボイスチャット』は本来、ゲームをしながら仲間と話すためのツールですが、これを悪用して「アイテムをあげるから」などと、言葉巧みにSNSの連絡先を聞かれ、犯罪につながってしまうケースもあるといいます。
鈴木朋子さんによりますと、子どもたちを守るために、親ができる3つの対策があるといいます。
・監視
子どものスマートフォンの利用状況を監視することができる機能があります
・制限
子どものスマートフォンを遠隔操作し、利用時間を制限する機能があります
・防御
年の離れた人からのメッセージを検知・ブロックする機能があります
鈴木朋子さんは、こういった機能だけに頼らず「親子で会話をして、SNS犯罪の危険性を共有することが大事だ」と指摘します。
そのためには、まず親自身がSNSやオンラインゲームを体験し、実例などを交えながら、子どもに危険性を丁寧に伝えることが大切だとしています。