予報士のつぶやき『熱中症警戒アラート』って?[2021/05/12 15:00]

5月に入り、東京都心でも25℃以上の夏日が観測されるなど半袖の出番が増えてきました。
そんな中、気象庁は今シーズンから全国で『熱中症警戒アラート』の運用を開始しています。
『熱中症警戒アラート』は関東甲信では去年から試行が始まっていますが、全国での本運用は今年始まったばかりで、まだ良く分からないという方もいらっしゃるのでは???
ざっくり言うと、「発表されたら最大限の熱中症対策をしましょう!」というアラートです。

▼熱中症警戒アラート発表の基準『暑さ指数』とは?
その熱中症警戒アラートは、ある地点で‘暑さ指数’が基準値を超えると予想された場合に、都道府県単位で1日2回(危険な暑さの前日夕方5時と当日朝5時)発表されます。
暑さ指数は、単純な気温だけでなく、湿度や日差しの強さ、人体と外気の熱のやり取り(熱収支)に着目した値で、湿度が高い日ほど汗が乾きにくいので熱中症の危険が高まります。
暑さ指数=湿度の効果7:輻射熱の効果2:気温の効果1

▼きょうの沖縄地方は夏のような蒸し暑さ 各地の最高気温と湿度(午後1時半現在)
与那国島30.7℃(82%)
石垣島30.6℃(80%)
西表島30.5℃(78%)
宮古島30.0℃(79%)など
きょうは石垣島など八重山地方を中心に沖縄県では、各地で30℃以上の真夏日、かつ湿度も80%前後と高いため、夏のような蒸し暑さになっています。この暑さ指数が‘危険’レベルに達すると予想された八重山地方では、11日夕方に今年全国初となる「熱中症警戒アラート」が発表されました。

▼熱中症警戒アラートが発表されたら?
1)熱中症のリスクが高い人に声をかける(高齢者・子ども・障害者の方々など)
2)外での運動や活動を中止・延期にする(不要不急の外出も出来るだけ避ける)
3)熱中症予防を普段以上に実践(暑さ回避、適宜マスクを外す、水分補給、健康管理など)
今年の夏は、天気予報で『熱中症警戒アラート』の情報にも注目して、暑さで命を落とさないように万全な熱中症予防を心がけましょう。

テレビ朝日気象デスク 荒嶋恵里子

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