感染から1年で抗体は…変異型では7割近くにとどまる[2021/05/20 20:45]

 横浜市立大学が1年前に新型コロナウイルスに感染した人の血液を調べたところ、ウイルスの感染を防ぐ反応が従来型に対してはほぼ全員に出ましたが、変異型に対しては7割近くにとどまりました。

 横浜市立大学の研究チームは去年2月から4月に従来型ウイルスに感染した国内の男女250人を対象にウイルスの感染を防ぐ、つまりウイルスを中和する抗体の量の変化を調べました。

 その結果、従来のウイルスに対しては感染から半年後に98%、1年後は97%の人に感染を中和する十分な量の抗体がありました。

 一方、イギリス型や南アフリカ型など4種類の変異ウイルスに対しては感染した時の症状の程度で違いが見られました。

 重症や中等症だった人についてはほとんどの人に1年後も感染を中和する十分な量の抗体が確認されました。

 しかし、軽症だった人は半年後で69%から85%、1年後だと69%から79%にとどまりました。

 これ受けて研究チームは、感染から1年経っても従来のウイルスに対しては感染を防ぐことが期待されるとしたものの、1年前の症状が軽症ならば変異ウイルスに対しては再感染するリスクがあると指摘しました。

 また、ワクチン接種によって得られる抗体は感染歴のある人と同じように減少していく傾向が見られたため、接種してから1年後程度に改めてワクチン接種が必要になる可能性があるとしています。

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