“大人なバナナ”で食品ロスへの「気づき」を![2021/05/24 08:13]

 手軽においしく食べることができて、幅広い年代から愛される「バナナ」。人気の一方で、時間が経って茶色くなると廃棄されることも多いそうです。まだ食べられるのに捨てられてしまう、そんな「もったいないバナナ」を救うため、Z世代の3人の女性が立ち上がりました。

 熟して皮が茶色くなると、廃棄されることが多いバナナについて歌った一曲、その名も「大人なバナナ」。

 制作したのは3人の女性です。

 近年、健康志向が高まるなか、栄養バランスも良く、手軽に食べられるバナナは需要も増え、輸入額は過去最高を更新。

 しかし、時間が経って茶色くなったものなど約4割が廃棄されているといいます。

 そんなバナナを救うため、彼女たちは「大人なバナナプロジェクト」を立ち上げました。

 大人なバナナプロジェクト・北本真唯さん:「大学2年生の時、スウェーデンに留学して食料廃棄のプロジェクトに携わっていて、バナナが一番多く廃棄されていたことがきっかけ。実は日本でも一番消費されている果物であり、かつ輸入されている果物。わざわざ海外から輸入しているにもかかわらず、『見た目だけで捨てられるのはもったいない!』。日本でこの活動をすることを決めました」

 おととしの秋から始まったこのプロジェクトではクラウドファンディングで資金を集め、小売店から提供してもらった廃棄予定のバナナをケーキに生まれ変わらせるなど「大人なバナナ」の魅力を発信。

 販売したケーキは200個を2日間で完売するなど、注目を集めました。

 大人なバナナプロジェクト・北本真唯さん:「『五感を大切にしてほしい』。匂いとか見た目とか、賞味期限が果物には書いていないので。ほとんどの企業がどれだけのバナナを捨てているとか言いたくないと思うけど、消費者が変わらないと小売店も廃棄することになるので私たちの思いに共感してバナナを提供してくれた」

 このほか、保育園や小学校でワークショップを開き、身近なバナナをきっかけに食べ物の大切さを伝えるなどの活動も。

 大人なバナナプロジェクト・北本真唯さん:「バナナだけを救ってほしいわけでなく、バナナをきっかけに見切り品を買ってみようかなとか社会課題というと、大きくて自分に何ができるか分からないという人が多い。それに対して、バナナは子どもから大人まで親しみやすいから、バナナを例に『見た目が茶色くなったら捨てられやすい」ということだったり、固い問題に対して楽しくポジティブに社会課題を解決することの大切さ、大きい問題に対して『自らアクションを起こせるんだよ』というところは伝えています」

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