五輪のため代々木公園で樹木剪定 中止求める署名も[2021/05/26 18:27]

 東京オリンピック・パラリンピック期間中、パブリックビューイングを行う予定の代々木公園では、25日まで樹木の剪定(せんてい)作業が行われていました。外出自粛が要請されているなかでの動きに「反発の声」が広がっています。

 緊急事態宣言下で、東京都は「密を避ける」こと、「不要不急の外出自粛」などを求めていますが、東京・渋谷区にある代々木公園では、オリンピック開幕に向け、パブリックビューイング会場の設営準備が進められています。

 24日からは、現場で木の剪定作業を実施。

 「ライブサイト」と呼ばれるこの会場は、代々木公園と井の頭公園の都内2カ所に作られ、大会組織委員会と東京都による共催だということです。ここでは、競技のライブ映像が観られるほか、情報発信、飲食、グッズ販売のブースなどが設置される計画です。

 会場設営のための資材を運ぶ車が道路を通る際、枝が接触してしまう恐れがあるため、都は一部の枝を剪定しました。

 東京都によりますと、代々木公園内で剪定した木は、必要最小限の枝のみ全部で36本。また、どちらの会場でも密を避けるべく検討していると説明しています。しかし…。

 公園の利用者:「こんな所に3万人も集めてどうするの。なんで(木の枝を)切るんだろうと思って」「花見の時に封鎖したところを、パブリックビューイングになると使えるというのが、ちょっと疑問ですね」

 今の時期、人を集める場所を作ることは、市民からはダブルスタンダードに映ってしまうようです。

 剪定やPV会場設営に反対するロッシェル・カップさん:「一つはコロナの中で何千人を集める企画をなんで進めるのかということ。そして、そういったようなものを作るために、なぜ木の枝をたくさん切るのか。コロナの前の計画をほとんどそのまま通りに進んでいるのが、結構、不思議」

 オリンピックの開催自体に反対する声も多いなか、パブリックビューイング会場の工事中止を求める署名活動には、現在、7万筆以上が集まっているそうです。

こちらも読まれています