変異型の感染防ぐ「スーパー中和抗体」富山大が発表[2021/06/16 12:14]

 強力な治療薬の開発につながるかもしれません。富山大学は新型コロナウイルスの従来型だけでなく、インド型を含む複数の変異型の感染を防ぐ「スーパー中和抗体」の作成に成功したと発表しました。

 富山大学理事・副学長、北島勲氏:「現時点では最も理想的なスーパー中和抗体が取れた。重症化を予防することができる非常に有効な抗体」

 スーパー中和抗体の作成に成功したのは、富山大学の仁井見英樹准教授らの研究グループです。

 従来型の新型コロナウイルスやイギリス型、インド型などの感染を防ぐことができるとしています。

 研究グループは中和抗体の量が特に多い回復患者の血液からB細胞と呼ばれる抗体を作る細胞を取り出しました。

 このB細胞の遺伝子を組み替えて、複数の変異型を防ぐ抗体の作成に成功しました。

 スーパー中和抗体は患者が重症化する前に投与すれば救命率を高めることが期待できるとして、製薬会社と共同で薬の開発を急ぐとしています。

 今回の抗体の作成方法は1、2週間という世界最速レベルで、今後、新たな変異型が出現しても対応できる可能性が極めて高いということです。

こちらも読まれています