東京・築地の老舗パン店が111年の歴史に幕[2021/06/17 12:20]

 築地市場の豊洲移転や新型コロナウイルスなどの影響で東京・築地の老舗の店が17日に111年の歴史に幕を下ろします。創業当時から変わらない「あんぱん」を求め、朝から多くの人々が店を訪れています。

 1910年創業の「築地木村家」は、17日に最後の営業日を迎えました。

 あんぱん発祥とされる「銀座木村家」からのれん分けし、けしの実を使った「けしあんぱん」や「牛すじ玉ねぎカレーパン」が看板メニューとして多くの人から愛されました。

 常連客:「お昼ごはんカレーパンにしようと思って、朝出勤して買っていたので、それがなくなっちゃうのが寂しいです」

 関東大震災後に建てられた店舗の老朽化や築地市場の移転に加え、コロナ禍で売り上げが落ちたことから4代目が閉店を決意しました。

 「築地木村家」4代目・内田秀司さん:「いつも(先代と)話し合うような気持ちで何か決める時は決めてきた。先代は『よくやったな』と言ってくれました」

 店の建物は8月に取り壊される予定ですが内田さんは今後、長年、培った経験を生かして商売する人たちをサポートしていくということです。

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