予報士のつぶやき 台風5号は約半数が接近台風[2021/06/23 14:30]
きょう午前9時に日本のはるか南の海上で台風5号が発生しました。
【過去の‘台風5号’は約半数が接近】
この時期の台風5号発生は、特に早くも遅くもない感じですが、
過去の‘台風5号’で接近している個数を調べてみると、約半数が接近台風になっていました。
▼過去30年間(1991〜2020年)の‘台風5号’…接近14個、上陸4個
接近の位置は、沖縄だったり関東だったりでエリアはまちまちですが、過去30年間では、約半数の14個が接近、上陸を含めると18個(約3分の2)の‘5号’が日本に影響を及ぼしました。
今年の台風5号、週末にも本州に接近する恐れがあり、影響する可能性があります。
台風の予報円を見ると東日本への上陸の可能性もありそうでビックリしますが、今のところ、台風上陸の可能性は低いとみています。
【2021年 台風5号のポイント】
今朝の天気予報で依田キャスターも伝えていましたが、現在の5号のポイントは主に3つです。
1)台風の各国モデルをみると関東沖で東にカーブさせる予想が多く上陸の可能性は低い
2)関東沖の海面水温がまだ25℃以下なので台風として発達せず関東沖で温帯低気圧化しそう
3)ただ、台風の北上で梅雨前線が刺激されるため週末〜週明けは東日本を中心に大雨に警戒
【6月は台風+梅雨前線に警戒】
今年の台風5号、週末〜週明けにかけて関東など本州に近づき、接近台風になりそうです。
6月は「台風+梅雨前線=大雨」の可能性があり、今回の台風5号も油断できません。
早めに台風や大雨・強風への備えをしておくと安心です。
私は気象予報士になってから今年で20年になりますが、本当に天気って奥深いです。
便利になったスマホ時代、自分の興味ある検索をするついでに、一日一回はニュースや天気予報で台風などの最新情報を確認して、安心&安全な生活を送ってください。
気象災害で命を落とす人が一人でも少なくなることを祈って、今後も情報発信していきます!
テレビ朝日気象デスク 荒嶋恵里子