富士山 2年ぶりの山開き 感染対策も万全[2021/07/02 08:24]

 去年、新型コロナウイルスの影響で閉鎖されていた富士山の「吉田ルート」が1日に再開。2年ぶりとなる山開きを記者が取材しました。

 2年ぶりとなる富士山の山開き。あいにくの雨にもかかわらず、富士登山の再開を待ちわびた人たちの車が登山口へと向かっていきます。

 入山者には、発熱がないかなど7項目のチェックシートの提示が求められ、持参していない人には検温が行われます。

 また、弾丸登山による密を避けるため、富士スバルラインの営業時間も短縮されるなど、入念な感染対策が行われています。

 5合目にも夜明け前から登山客の姿が。ここでも、健康チェックが行われます。

 5合目にある小御嶽神社では登山客の安全を願い、山開きの儀式が行われました。

 例年行われていた、おみこしの練り歩きも今年は中止。密を避けた形での神事となりました。

 儀式の最中には、訪れる人を歓迎するように雲の切れ間から富士山がその姿を現しました。

 2013年に世界文化遺産として登録された富士山。

 1日も外国人の家族が登山に訪れていました。

 5合目にある宿泊施設「富士山みはらし」。登山客を迎えるため、空気清浄機やCO2センサーを導入しました。

 食堂の席も半分に減らすなど、感染対策を万全にして山開きの日を迎えました。

 富士山みはらし・井出雄貴専務:「戦後、毎年この日には登山客を迎えていたが、去年初めて中止になったということもあり、今年、開山できたことは喜びもひとしお。おととしまではすごく人も多かったので、それとどうしても比較してしまうが、なんだか寂しい一年だったなと」

 待ちに待った山開きを喜ぶ一方で、今後への不安は残っているといいます。

 富士山みはらし・井出雄貴専務:「きょうもあすも予約はゼロでして…。例年と比べると1割、良くて2割かなと。今後、コロナの足元の状況がどうなるか分からないが、来るお客様には対策を徹底したうえで旅の出発地としてしっかり準備をして満足のいく登山をして頂きたい」

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