観光名所にも爪あと…「記録的大雨」あすも警戒[2021/08/15 23:30]

降り続いた雨は各地で大きな被害をもたらしています。災害級の大雨はあす以降も続くため厳重な警戒が必要です。

▽福岡県 75歳女性“18時間ぶり”土砂から救出
午後7時半過ぎ、福岡県添田町で土砂崩れの現場から75歳の女性が救助されました。

(草道彩名記者)「今、女性を乗せた救急車が走っています。女性は無事救出されました。」
女性は午前1時半ごろ、「家に土砂が流れ込んで身動きが取れない」と警察に通報。
下半身が埋まってしまい自力で抜け出せない状況だったため、医師が女性に点滴を行い、警察や消防などが手作業で救助活動を続けていました。
最初の通報から18時間後に救出された女性。足にけがをしていますが、意識はあり命に別状はないといいます。

西日本を中心に降った記録的な大雨。秋雨前線の南下に伴い、東海や関東甲信でも断続的に激しい雨が降りました。

先月、土石流が発生した静岡県熱海市でも…
住宅の脇を濁流が勢いよく流れます。
(動画を撮影した高橋一美さん)「土砂降りですよ、バケツをひっくり返したような感じですよね。前回(土石流発生時の雨)よりひどかったんじゃないですかね」

熱海市の伊豆山では、一日の雨量が163ミリ(午後10時半現在)に達し、先月の土石流発生以降で一番の大雨になりました。
先月、盛り土が崩落した斜面に設置されたカメラには…
午前10時20分頃、土砂の一部が崩れる様子が映っています。

(動画を撮影した高橋一美さん)「土砂が、盛り土が崩れてくるんじゃないかっていう不安はよぎりましたけど、雨量が多い時はこれからもずっと不安におびえるというか、そういう日々になってしまうのかなと」

長野県諏訪市では、住宅や商店が広い範囲にわたって水に浸かりました。

(寿司店を営む西沢克廣さん)「みんな電話で断った。トイレが使えないからどうにもならない。」

諏訪湖はどうなっているのか?近くに住む人が様子を見てみると…
(撮影者)「ギリギリだね」
長野県内では10地点で72時間雨量が観測史上1位になるなど記録的な大雨が降りました。
さらに、諏訪湖の北側に位置する岡谷市では…
(仁科賢人記者)「裏手から土砂が流入したとみられ、車などが押し流されている様子が分かります」
15日朝、土石流が発生し住宅1棟が巻き込まれ、41歳の巻渕友希さんと息子で12歳の巻渕春樹君、7歳の尚煌君が死亡しました。

15日の朝にかけて、大雨特別警報が出された佐賀県では大規模な浸水被害が起きています。
周囲が冠水したこちらの病院と併設する高齢者施設には現在もおよそ200人がいて食料は備蓄でしのいでいるといいます。
(高齢者施設の介護職員)「7〜8人で70人ぐらいをみているみたいで一刻も早くお手伝いできればいいかなと思って来た」

(伊藤榮祐記者)「順天堂病院の前に自衛隊のボートが現れました」
自衛隊がボートで病院へ医療従事者を輸送します。
周辺住民の救助も行われました。佐賀県では少なくとも429棟の家屋で床上・床下浸水が確認されています。(午後7時現在)

8月15日『サンデーステーション』より

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