東京ビエンナーレ 見慣れない光景が広がる芸術祭[2021/08/26 08:00]

新型コロナウイルスの影響で1年延期された、東京発の国際芸術祭、
「東京ビエンナーレ2020/2021」が、来月5日まで開催中だ。

舞台は東京のまち。
都心の北東部の「神田・湯島・上野・蔵前」「大丸有・日本橋・京橋・銀座」
「本郷・水道橋・神保町」「谷根千・日暮里」「番町・麹町」など、
由緒ある、風情に満ちた6つのエリアが中心となっている。

公共の施設、寺院、歴史的建造物、オフィスビルなど、普段は、作品の展示には使われない場所が、
会場として使われ、日常と一風違う、見慣れない光景が広がっている。

千代田区の正則学園高校の体育館を会場の、池田晶紀『いなせな東京Project』は、
写真家の池田晶紀が「現代の江戸っ子」をモデルにポートレイトを撮影するプロジェクト。
作品から、東京のいまの姿も映し出されている。

また、アートユニット『野営』が墨田区八広で展開する『東京大屋台』では、
西多摩から切り出した竹でやぐらを組み、会場を作っている。
やぐらの上からは東京の下町を一望することができる。
会場では、アーティストたちが作品制作や展示を行う活気ある空間となっており、
ライブやパフォーマンスも行われている。

おしゃれブラザーズの『東京をきく〜モノ・コト、そしてオトの再発見〜』は
上野駅近くのビルの一室で、アナログレコードをクリーニングし、「いい音」で再生してくれる。
蘇った音とともに「東京をきく」プロジェクトだ。手持ちのレコードを持って行ってもいいし、コレクションから選んでも構わない。

湯島聖堂では、柳井信乃『Playing for Tokyo 東京に祈る−「Well Temprerament 良律」が
展示されている。聖堂の空間を音の場としてとらえたインスタレーションだ。

新型コロナウィルスの影響で、海外のアーティストの来日できず、変更を余儀なくされたプログラムもあるが、
60組以上のアーティストが参加しており、どのエリアのどこから見るか、迷ってしまう。
体験型のプログラムも数多く組まれている。

東京ビエンナーレ2020/2021
会期:開催中〜来月5日まで (新型コロナの影響で休場日あり)
会場:東京都心北東エリア(千代田区、中央区、文京区、台東区の4区にまたがるエリア)
開館時間:各会場によって異なる
料金:パスポート 一般 2500円 / 学生 1900円 個別鑑賞券 一般 500円 / 学生 350円
※最新の開催状況は、公式HPまで

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