予報士のつぶやき「防災の日はやさしい日本語を」[2021/09/01 14:09]

きょう9月1日は「防災の日」です。

9月1日は関東大震災が発生した日であり、台風シーズンを迎える時期でもあります。地震や風水害等に対する理解を深め、心構えを準備するため、「防災の日」が制定されました。

近年、毎年のように大雨等により災害が発生しています。被害を受けるのは日本人だけでなく、日本語を十分に理解できない外国人も含まれます。

こうした人たちが、災害が発生した際に早く正しい情報を得られ、適切な行動をとれるように考え出されたものが「やさしい日本語」です。

▼「やさしい日本語」とは
東京都生活文化局によると、「やさしい日本語」は“外国人にもわかりやすい日本語”のことで、日常会話で使われる日本語よりも、さらに簡単な表現が使われます。

「やさしい日本語」の例
・避難する → 逃げる
・安否確認 → 大丈夫かどうか調べる
・大雨です → 雨がたくさん降っています

日本語が完璧ではないにしても、勉強して、ひらがなや簡単な表現であれば理解できる外国人もいるのです。

▼対外国人だけではないコミュニケーションツールに
「やさしい日本語」は、誰にとってもわかりやすいため、外国人のほか、小さな子どもや高齢者、障がい者など多様な人々へのコミュニケーション方法としても効果的です。急いで情報を伝えなければならない災害時や緊急時だけでなく、普段の生活の中でも情報発信の手段として使うことができます。

災害はいつどこで起こるかわかりません。日本語が完璧ではなくても、何が起こっているのかを理解できれば、その後の避難行動につながります。多くの人が早く正しい情報を得られるよう、きょうの防災の日は「やさしい日本語」を使って、防災・減災に思いを馳せてみませんか。

テレビ朝日気象デスク 津田紗矢佳

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