「完全に生活戻すの難しい」ワクチン接種後の試算[2021/09/22 11:18]

 希望者がワクチン接種を終えた後の1年間の感染状況について、京都大学の古瀬准教授が試算しました。ある程度接種が進んでも、複数回感染の波が来て、その度に強い措置が必要になると指摘しました。

 古瀬祐気准教授の試算では、20代30代の接種率が6割に達し、人との接触を4割減らす現状に即したシナリオでも、1年間で3回大きな感染の波がきて、「緊急事態宣言」などの強い措置が必要になるとしています。

 一方、接種率がさらに上がれば、こうした強い措置は1回で済むとしています。

 京都大学・古瀬祐気准教授:「感染者が増えることは何回か起こるというのが、残念ながら来年以降も起こる可能性が高そう。かなり多くの人がワクチンを接種してくれても、完全に2019年以前の生活に戻すのは難しそう。とはいえ、接種率が高まれば高まるほど、少しずつだが出口戦略を考えていけるのではないか」

 古瀬准教授によりますと、早ければ年内にも始まる3回目の接種によって、感染の波をさらに抑えられる可能性があるということです。

 そのうえで、「感染の波を繰り返せば数年後には多くの人が免疫を獲得し、ほぼ通常の生活が達成できる可能性が高い」としています。

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