昭和のノーベル賞 日本人初の受賞 湯川秀樹氏[2021/10/05 08:00]

日本人で初めてノーベル賞を受賞した湯川秀樹さんです。
この映像は1960年代のものですが、物理学賞を受賞したのは終戦から4年後、まだテレビ放送も始まっていなかった1949年のことでした。

受賞理由は27歳だった1934年に発表した「中間子理論」。
原子核の中にある陽子や中性子を結びつける未知の粒子の存在を予測したもので、「中間子」はその後、発見されました。


湯川さんはその後、平和運動、中でも核兵器廃絶に力を入れて活動を続けました。

湯川)「アメリカソ連イギリス、3国の間で (部分的核実験停止)協定が成立する運びにこぎつけましたことは
 私たちにとりましてこの上もなく大きな喜びであります。
 地下実験停止が含まれていない点とか、 3カ国以外がこの協定に参加していない点など
 とにもかくにも人類が平和な世界を作りだすための、第一歩を踏み出したのであります。
 更に第2、3歩を進めてほしいものであると思います」


1977年、春の叙勲で勲一等を受け、スミ夫人とともに皇居で親授式に臨んでいます。
この4年後の1981年、京都の自宅で亡くなりました。74歳でした。

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